雷鳴少年

鳴り響く雷鳴のさなか、浮かぶ緋色に翡翠の相貌。

「馬鹿な…お前は…っ!」

ひときわ輝く、青白い光。衣をかぶった少年が、立ち上がった。

「もう、よかろう、そなた達はやりすぎた」

いっそう厳しい顔つきで少年が言い放つ。

「―――――――千尋を返せ」

向けられた掌が、雷よりもあざやかに煌いたかと思うと、人形達が吹き飛ばされる。

「同情は、する、だが、それとこれとは話が違う」

ためらいなく力をふるう、その様は、まさしく神のそれであった…。


壁紙提供:Ωアトリエ妄人Ω様

…フィーリングで読んで下さい。
何となく、こう、千尋の危機を助けに来た、ハクのイメージ、ということでひとつ。
年を経た人形達の哀しみさえも凌駕するハクの怒りと千尋への思い、みたいな。

七さんのサイトにあった、15年放置され、恨みをもった人形達が千尋に害をなそうとした結果、とでも。(^^ゞ

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